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老化の縮図

治療ができるかもしれない

「あとは自分の決断だけ。今の自分にとって大切なのはなにかを考えなさい」
小夜子さんにとって、正面からきちんと向き合って話を聞き、受け止め、適切なアドバイスをしてくれる後山医師の診療方法は、睡眠剤、抗ウツ剤の何倍もの治癒効果があったにちがいありません私が取材のためご自宅に伺ったのは、小夜子さんが校長に電話で退職の決意を伝えた数日後のことです。体験を話し終えたあと、自分自身を納得させるようにこう語りました「考えようによってはA先生との出会いがあったからこそ、自分がこれからどう生きていくのか、あるいは家族のあり方について、改めて考え、それと直面する機会を与えてもらったといえます」
自分にとって今大切なのはなにか。
ときには家族をも犠牲にしながらがむしゃらに身を投じてきた学校という現場から離れて、改めて冷静に自分の来し方、行く末を考えたときに出した結論は、これまでとは違う生活でした。人生の休憩時間をたっぷりととったあと、新たな活躍の場を見つけて、再びイキイキと活躍する小夜子さんの姿が見られる日はそう遠くはなさそうです。

で紹介した体験や症例から生まれた更年期を乗り切る知恵、

楽にする秘訣年化、それとも仕事のせい?
その自己判断はしいと知っておきましょう昇進が引き金となってウツ病になるのを昇進ウツ病といいますが、更年期年齢の女性に昇進ウツ病があっても不思議ではない時代なのです。それだけにいまある心身の不調が更年期によるものか、老化現象なのか仕事上の能力の問題からくるものなのか、自分では判断できないことがあります。
動脈硬化を進展させてしまうかもしれません。

病気が関係しているのかと心配した母親


症状が強くなります。

>症状が顔のほてりやのぼ精神的な症状がつよければ婦人科だけでなく、心療内科、精神科など専門家に相談するのが、症状を重くさせない、長引かせない秘訣です。責任者としての判断ができない1更年期ウツなのひとつあわてないこと最近、決断力が低下して、部下をひっぱっていく自信がない。会社をやめたくなる更年期年齢のキャリアウーマンたちのこうした訴えは、決して珍しくありません。更年期のウツ状態になると、思考力にブレーキがかかるので集中力が低下。書類を何度読み返しても内容が頭に入らず、もの忘れも多くなります。何事も悪いほうに悪いほうに考えてしまうようになるので、物事をなかなか決められません。自信が持てないのです。急にこうした症状を訴えるようになったら、辞職を決意する前に病院を訪ねるのが先決です。自分の今ある症状を更年期桁びつけて考えたことがない1注亍べき点のひとつイライラする、仕事に自信が持てなくなる、不安になるといった精神症状は、更年期にありがちなものだから私はだめなんだと自分を責める前に、専門家を訪ねましょう。精神症状にかぎらず、疲れやすい、動悸、頭痛、関節痛など、検査でどこも異常はなく、にもかかわらず症状が改善されないときには、更年期症状を疑ってみましょう。
更年期の大きな問題のひとつは、です。
本人が自分が更年期と気づかず苦しんでいる人があまりに多いということメノポーズを考える会
……更年期の女性強い更年期からの女性の充実した人生をめざし、健康に関する情報の収集と提供をしたり、する改善の提言などをボランティアで行っている会です。
医療機関や行政に対各方面の専門家を講師に招いてフォーラムやメノポーズ講座の開催。また会員を対象にした語り合いの会を毎月第一月曜日に行っています。スタッフによる電話03.335-8001相談は、毎週火木曜日の10時30分から16時30分まで入会などの問い合わせは、電話03.3351。8046です。
って更年期?
と気づくのには、なにかきっかけがいるのかもしれま組織で重要なポストについている女性たちにありがちな更年期症状が出るきっかけは、大きな目標を達成したときや面倒な仕事を処理し終えたとき。仕事の緊張が解けてフッと気持ちがゆるんだときが要注意。いわゆる燃えつき症候群と呼ばれるものです。


ガン働かんとあかん

生活習慣がゆがんでいて

医学的に解明するウツっぽい症状があったり、イライラしたり、眠れなくなったり、頭痛や耳鳴りがするといった症状がおさまらないときは更年期を疑ってください。
自分が無能だからうまくいかないのではない、ウッ蝵せいだと考えましょうウツ状態にあると自分を責めるようになります。自分はつまらない人間だ、能力もないし、自分みたいな上、クヨクヨとこんなふうに思うのは本当に自分が無能でダメ人間だからではありません。ウツという病気がそう言わせているのです。それはウツの典型的な症状の一つと知ると少しは気が楽司では部下がかわいそうせのそになるかもしれません。
を辞めなかったのがせめてもの救い
あるよりどころなのウツ状態のときにはとかくものごとを悲観的に考えがちで、正しい判断ができにくい状態です。そのため大事な決断をしてはいけないというのが鉄則です。退職、離婚、転地など、大きな問題は症状が回復してから考えます。また、仕事は大きなストレス源ですが、独身女性にとって経済的基盤であり、精神的に大きなよりどころになっている面も見逃せません。慎重な対応が必要です。

には偏見を持たずきちんと服用する、治療の最コースHRTは前述したように、卵巣機能の衰退が原因の更年期症状には大変効果的ですが、更年期の万能薬でないのはいうまでもありません。精神症状に関してはどちらかというとサポーター的な役割で、メインは精神科系の薬です。
ただ、抗ウツ剤や抗不安剤、睡眠薬に対する偏見は強く、「ちゃんと飲む患者さんでも出した薬の5割程度3割しか飲まない患者さんもいます。薬を飲むと、依存してしまうのではないかという不安があるようです。
薬で『治す』のだと理解していただきたいですね」と、池下育子先生は医師を信頼してきちんと薬を飲むようアドバイスします。
くそったれ
という、自分だけのストレス解消の言葉をみつけると楽になりま大声をあげるなり、悪態をつくなりしてストレスを吐き出すのはいい方法でしょう。

細胞とどれだけ似ているかにもよるんです。

細胞内で酸化されてエネルギーに換えられます。でも、これはあくまでも心の傷の応急処置。悪態をつきたくなることが多いとしたら、イン。助けを求める必要があります。
心が少し軽くなります。
それは心のSOSのサを辞めよ
と医師から。
でもを仕事そのものが更年期症状の主な原因だとすると、本橋さんのように退職するのがいちばんの解決の方法でしょう。でも、独身女性の場合、仕事をやめるわけにはいきません。では、どうすればいいのでしょう。症状の改善には休養がいちばん。それがすぐに無理なら、がんばりすぎがよくないと肝に命じ、他人の助けを借りて楽な状況づくりを心がけて下さい。ときには薬の助けを素直に借りるのが基本です。
年期は神が与えたしばしのー。
こう考えるだけでも楽になるではありませんか更年期症状のために休養を余儀なくされたりすることがあります。
しかし見方を変えると、長寿社会にあって、ここらで一休みしなければとてもこの先の長い人生元気に続けられませんよというメッセージを心と身体が送っているのではないでしょうか。
も経験がある。
とりあえず病院へ
言ほど有用なものはありません更年期のウツ状態になったとき、してもらえるだろうか……。
も体験者のアドバイスは力強い助っ人です。
だれに相談したらいいのか、秘密は守ってもらえるだろうか、自分を理解人の助けなしには容易に解決できないのが更年期の精神症状です。中でしかし、人の助けを借りて少し楽になるという生き方、がんばって生きてきた更年期の女性に必要な知恵かもしれま上司は全く正反対の反応を示すもの。


ホルモンバランスを調整する

こんなことにいちいち驚いてはいけません職場で風邪で熱がある
と訴えたとします。
その時「熱を押してがんばりなさい」
という上司はいないでしょう。ところが、心の風邪といわれるウツとなると上司の対応は真っ二つに分かれます。休みなさい
といたわる上司。もっとがんばりなさいと励ます上司。後者は、ウツ病に対する理解がまったくない証拠で、励ましはむしろ逆効果になると知らない人です。上司はどんな反応を示すかわかりません。それでも、仕事のストレスが更年期症状の大きな原因になっているときは、症状が重くなる前に上司に相談することはとても大事。解決の早道です。理解してくれる人は必ずいるはずです。えられてももう無理はきかない。
がんばってはダメ仕事ができる女性ほど更年期の心身の衰えを素直に認めたがりません。でもこれは、エスカレーターを逆走しているようなもの。身体だけでなく、心ももう若いときのように無理はきかない、がんばれないとありのままの自分を理解し受け入れてあげられるようになると、もっと楽に生きられるのですが。
を持っている女性が更年期ウツになりやすい。
知っておいていい事実で仕事を持つ女性が感じる社会的なストレスは、専業主婦にはあまり理解できないものです。
更年期症状の中でも、とくにウソはストレスが大きな要因だけに、なりやすいといえるかもしれません。ただ、取材して感じるのは仕事を持っている女性は、情報収集も的確で病気に対する対応が早い人が多く、その点で回復も早い人が多いような気がしました。
ただ、その一方で重症になってしまうケースもあると、池下医師はこんな指摘も。
「会社で重要なポストについていて、自分が更年期で具合が悪いと部下には言えない。ぎりぎりまで弱音をはけない立場にいるケースです。よほど悪くなるまで来院してこないので、受診したときには事態は深刻です」
そのうえ、立場上、いといいます。通院していることを表に出したくない、そのために保険を使わないでくれという人も多をきちんとやってきたので、あせるないでしょう。

薬の役目を果たすものとして応用できるんです。

細胞というサポート

免疫がなにかしらかかわっているというそう考えてみませんか更年期障害でつらい体験をした人たちに共通していると感じたのは、前半の人生をまじめに人いちばいがんばり続けてきたということ。ですから、更年期になって心身がなんらかのサインを出したときには、必要な人生の休憩時間と悟って、休養に入るか、意識的にペースダウンを心掛けるのが賢明です。あせる必要はありません。
いまの自分にとって大切なのは何なのか。
この助言がもつ深い治療効果に注目を中年期は「若いころに設定したみずからの『人生の夢』とその達成感について、改めて問い直されるときでもある。中年期の入口において体験されるこのような否定的な変化は、私たちに自分の人生はこれでよかったのか、本当にやりたいことはなんなのかという自分の生き方、あり方そのものについての内省と問いなおしを迫るものである」岡本祐子さん。自分の人生を問いなおすとき、「いまの自分にとって大切なのはなんなのか」という言葉がキーワードになるのではないでしょうか。
年年期のことをいちばくしている科と心得ましょう更年期障害は卵巣機能の低下のほかに、環境的なもの、ストレスの感じ方などが大きく左右しているだけにその治療にあたっては、症状の種類別に各科を受診してもなかなか改善されません。
女性ホルモンの問題から女性のライフスタイル、家族や社会など環境的な問題まで、トータルに患者さんを診てくれるところがいちばんふさわしいのです。こうしたことをふまえて更年期女性の診療にあたっているのが、更年期外来です。、こナこただし、これまでも述べたように、すべての更年期外来が必ずしもそうした理想的な医療を行っているとはかぎりません。この現実も頭の隅に入れ現時点では、なっとくできる医療機関を捜す努力も必要と心得て下さ「私は自力で乗り越えたい!」
あらたな人生の形に気づけば、新しい自分が発見できます。自力で乗り越えようとするあなたを応援したい精神症状も含めた更年期のさまざまな症状は、HRTや精神科の薬の投薬だけで100%治らないケースが少なからずあります。その治らない何パーセントかは環境的な問題や、本人の性格などに起因していると考えられます。仕事でがんばってきた女性たちにとって、仕事が心身に影響を与えているのはいうまでもないでしょう。